詩と余白
『エミリ・ディキンスンのお料理手帖』
246ミリ×246ミリ、正方形の本です。
amazonでは「暮らし・健康・子育て」のジャンルに入っています。
私の行く図書館では幸いなことに、彼女のほかの詩集と同じ本棚にありましたが。
この本のまえがき:
19世紀の全女性にとって、パン作りは家事の中で一番大切なものでした。
もちろん、エミリ・ディキンスンにとってもそうだったのです。
実際、彼女は当時のアマストの町では、詩人としてよりも
ライ麦入りインディアン・ブレッドとジンジャーブレッドを作るのが
上手だということで知られていました。
けれども、彼女が机の上で生み出したものは、
精神的な食べ物とでも言うべき、詩や短い手紙でした。
それらは、台所からの贈り物と同じように、
友人たちの送られていました。
物を見抜く眼と愛情という、2つの心の中の火が表に現われ、
一方は詩となり、他方はお料理になりました。
数ある中から私たちが選んだこの本のお料理法は、
彼女自身によるものの他に、親戚や友人のものもありますが、
時に彼女の詩や文章に添えられたものです。
さぁ、みなさん、エミリから手渡される、2種類のパン
----精神の糧としてのパンである詩と、
肉体の糧であるパン----をお楽しみください。
第一部は「詩人エミリとお料理」、エミリを紹介したあと、レシピを載せてます。
第二部は「詩とレシピ」。写真のような見開きの左ページには日本語訳と原詩、
右側には写真。そのあと再びレシピ。
彼女の詩は好きで、何種類かの詩集を持っているのですが、
読んで詩がすんなりと入ってくるのはこの本です。
なので図書館でときどき借りて読みます。
草原をつくるのは---クローバーと蜂蜜
クローバー1本と蜂蜜1匹
そして夢---
夢だけでもいい
もし蜜蜂がいないなら---
To make a prairie it takes a clover and one bee,
One clover, and a bee,
And revery.
The revery alone will do,
If bees are few.
(1990年、山口書店、Emily Dickinson: Profile of the Post as Cookをもとに
松尾晋平監修、武田雅子・鵜野ひろ子訳、井上絵美料理監修)
by youyouhibiki
| 2009-08-09 12:39
| ウィンター/ディキンソン
本のこと、詩歌のこと、美術展のこと、and so on...
by youyouhibiki
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