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上半期の総括 その1

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スタッフと協同で組版をしているほか、個人では
自費出版などのお仕事をお請けしています。
去年の『現代どどいつ20人集』に続き、
今年は中野区にある日本基督教団東中野教会の
創立100周年誌『教会と私』のお手伝いをさせていただき、
無事に納品することができました。

  紙のことをお教えいただいた装丁家のT先生、
  教会内部の暗い写真を補正してくださったYさん、
  いろいろお世話になりありがとうございました。
  (今度ぜひ本を見ていただきたいと思っております。)

ふだんの仕事は、出版社、編集者さん、印刷会社などから請けており、
ある程度フォーマットの決まったもの、
指定のされたものを組むことが多いのですが、
自費出版や、今回の本などの場合は、
直接書き手の方とお会いする、ご要望を聞く、
相談を受ける…などなどがあり、実に多くの刺激を受けます。

特に今回の場合は、カトリック校育ちの私が
はじめてプロテスタントの教会に行かせていただいたこと、
編集委員長の方から「上品な本をつくりたいんです」と言われたこと(!)、
またその方がこのブログをご覧になって、お兄様も連句をしていらっしゃるとのことで、
私の連句の冊子を差し上げたり逆にいただいたり、
そのお兄様が訳していらっしゃる本をいただいたり…というオマケもついて
とても楽しい経験をさせていただきました。

この教会の初代牧師・由木康先生は、パスカルの『パンセ』を
日本ではじめて完訳された方でもあり、
日本でおそらく一番知られた讃美歌「きよしこの夜」はじめ
「きらきら星」ほか多くの曲を訳詩された方。
また、カトリックとプロテスタントのエキュメニズム運動
(キリスト教の超教派による結束を目指す主義、
キリスト教の教会一致促進運動)もすすめていらっしゃった方でした。
現在の牧師先生も、四谷にあるカトリック教会で講義をしていらっしゃったことなどを聞き、
私もとてもリラックスして(?)お仕事をさせていただきました。

編集会議は毎週土曜日か日曜日午後にあったのですが、
おそらくそれまでは部外者の私がいるからと遠慮していらっしゃった
会議の前のお祈り…よい本が無事にできますように…を、
最後の集まりのときには、牧師先生の先唱のあと、
一同が「アーメン」と唱えるのですが、
私もご一緒させていただいたことは、きっといつまでも
忘れられないことでしょう。

ちょうど上半期も終わり、仕事も後半へとさしかかる訳ですが、
前半期のこの貴重な経験を胸に、後半へと繋げていくことができれば……と
思っています。


  日曜日午後の教会オルガンの音(ね)に満たされつ編集を終ふ    拙歌



      ウエストミンスター寺院

  神をほむる歌声さして高からねわが内奥の霊に触れくる      由木 康

                (由木先生の短歌は『教会と私』 歌集「人間のいる風景」より)
by youyouhibiki | 2010-07-29 20:07 | 仕事


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