『絵地図の世界像』雁道と羅刹国

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先日、「雁道」という国のことを知って、もう少し調べたくなり
岩波文庫『絵地図の世界像』という本を借りてきました。

まず、雁道は、もしかしたら北海道の前身なのでは?と思ったけど、違っていた。
北方の雁道と、南方の羅刹国、
雁道には龍と龍の娘が住むと信じられていた。
羅刹国は、女の人(実は鬼)が住んで、男の人が行くと二度と帰れないと信じられていた島。
(のちに女護島伝説となる)
雁道も羅刹国も、この世でもあの世でもなく、また、異国人が住む異邦でもない
「人形(ひとがた)の異形」が住む島。
それが実際にあると信じられて、絵地図に載った(平安時代)。
「今昔物語」にこれらの島の様子が書かれている。

ほかに「三国一」の言葉の由来となった「唐天竺&日本」の三国が、
マテオ・リッチの世界地図などを見るまでの「世界」の捉え方だった。

マテオ・リッチが中国で世界地図をつくったとき、
中華思想を刺激しないように中国中心の地図をつくった。
(ヨーロッパ中心で地図を作っていたら、きっと世界史がかなり
かわっていたと思われる。)

私の感想、手短に:
○最初に絵地図を作るのはたいへんそう。
○こういう混乱も起きそう。
○「日本とは何か」「世界とは何か」が地図には反映されるのだけど、
 自分にとって「異なるもの」は何なのか、を考えると面白い。
 他者は何かと考えると、現実と違う姿で捉えていそう。
 というより、それぞれの脳内絵地図は全部違っているはず。
 混沌の中で生きていることにかけては中世も今も五十歩百歩??
などと言うことでした。
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by youyouhibiki | 2008-12-27 22:35 | 本(下記以外) | Comments(1)
Commented by youyouhibiki at 2008-12-27 22:35
追加:
それと関係しているのかどうか。

子どもの頃、祖父母の「世の中は。。。」という認識が、
実際とかなりずれているなぁと思っていたのだけど、
最近は、私もどんどんずれてきていると思う出来事が
増えてきました。
一言で言うと「世の中が(以前より)悪くなった」という
認識なのですが、そんな中、世の中とどう折り合いを
つけるか、は今後の大きな問題です。

(例えばですね、電車に乗ると、堂々2人分の席をとって
携帯いじってる子。
私が前に立っても気づかない。気づいてもどこうとしない。
私にはサッパリ分かりません。
低い声で「詰めてください」と言いますけどね、もちろん。

あ、でも、そう言っても「悪かったな」という認識がないと
思われる今日この頃。
彼・彼女たちを「人形の異形」でくくってしまったら、
ラクなことはラクなのだけど、
それもどうかな、と自己批判するわけです。

どっちみち、オバサン化は必須ですね。
最後、グチになっちゃいましたけど。)


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