『季語集』

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図書館で借りてきた『季語集』(坪内稔典・岩波新書)、
もとは毎日新聞連載というが、2006年刊だけあって
最近の俳句がたくさん載っている。

パラパラと読んでいると、21世紀の俳句は
なんとなく21世紀らしいような気がするのだが、
どうだろうか?

   春愁を刻む真白い俎板(まないた)に   火箱遊歩・2005

   恋猫や世界を敵にまはしても    大木あまり・2001

   チューリップ友に三人まりこさん   内田美沙・2004

   たわしのようなぶらしのような花粉症   寺田良治・2002

俳句についてはあまり詳しくないので、この本ではじめて知った俳人数人:

   貝寄風(かいよせ)のむらさきいろに装釘し    田中裕明・1985

最初は「装釘」という言葉をキャッチしたのだが、
この方は「次世代の俳壇を担う人材として将来を嘱望されながら、
2004年12月に骨髄性白血病による肺炎のため45歳で早世した」と書かれている
前登志男さんの本に、名前は出てこないが描かれている「若き俳人」とは、
この人のことだったか。。。と今にして思う。
ほかの作品はこちらから。

それから富沢赤黄男(かきお)という方は、

   蝶墜ちて大音響の結氷期

が有名な方だが、今回、

   春は 白い卵と 白い卵の影と

という句にシビれてしまった。


「方法的な実験を繰り返し、
俳句における詩的可能性の限界を追求する句を作った。」
書かれている

   稲光り わたしは透きとほらねばならぬ 

という句も好き。

ほかに

   ああひばり歌わねば気が遠くなる      鎌倉佐弓

   素潜りに似て青梅(つゆ)雨の森をゆく    松本典子


などなどなど。。。



写真は紙の原料となる三椏の花。
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by youyouhibiki | 2009-03-25 18:17 | 詩歌(下記以外) | Comments(0)


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