カテゴリ:美術( 70 )

歌の中の歌 メモ

e0098256_00090975.jpg

今日は、神楽坂へ望月さんの作品を見に行きました。実は2度目。先日のお話、メモから抜粋。

「工芸とは何か1 絵と言葉」より
望月通陽 高木崇雄 対談 2017年9月29日

「雅歌」は恋愛詩であるが、なぜ聖書にあるのか、バッハのマタイ受難曲に俗歌が取り入れられたことで力を帯びたように「聖」だけでは弱いのではと思う。
「雅歌」は抜粋ではなく全篇を版画にしている。端っこ、切れ端ではない。
イタリア語で入れたのは、イタリア語のリズムが好きだから。自分にとって作品をつくることで聖書を読んでいる。仕事を通して、手を動かして読むのが自分の読み方である。
「雅歌」を型染にしたわけだが、型染の色気に「雅歌」があっていると思った(エッチングなどより)。糊を指で一部こすったりした。肉体的に「雅歌」に参加したいと思った。
 
ブリキ絵に対する返歌という意味合いが今回の作品を作る動機にあった。
ブリキ絵はメキシコの奉納画で、祈りが成就したときなどにお礼に描き、教会や祠のようなところに納められる。高校3年で染色屋に弟子入りして20歳のときに柳宗悦の『工芸への道』を読み、うちのめされた。「無作為」や時間の経過にはとても太刀打ちできないと思ったからだ。
「用の美」の「美」という新しい日本語の前に多くの職人が面食らい、たじろいだはず。「いつくしみ」とか「いとおしさ」と言われたらまだ分かったのではないか? それで方向を失った人も多かったのではないだろうか。自分は、職人にとって無意識であり続けることは、無理なことだと思った。
(高木さん:実は柳の全集を見ても「用の美」ということを書いていない。「用即美」などという言葉があり、用と美が不即不離だということは言っている。当時の帝展・日展系の画壇に対する批判を込めたプロパガンダ的な意図から強い言葉を使っている。)
 
それが今回、祈りだけを主眼としているブリキ絵を見て、それに意識的な仕事で向かいたいと思ったのが、作品制作の主な動機である。
ブリキ絵はわりあい古いもの(19世紀くらい?)であるが、現在描かれたブリキ絵にはこれほどの存在感があるのだろうか? 自分は(今という時に)健康な状態で作品を提供したいと考えている。
タペストリー、のれんは風で動き、ある時、動画のようになる。その時、線が生きてなければならない。

骨董の味を、今のものに出せるわけはないし、比べられるのは屈辱的だ。比べるべきではないと思う。柳がいた時代には「美」という言葉を用いて説得せざるを得なかっただろうと思うが、弊害も大きかったと思う。また、手に頼らざるを得ない時代と同じことをやれと言われたら、自分に時代をくれ、と言いたい。
自分は隙があれば絵を描きたい。絵を描かせてほしいと思う。
高木さんと:(展示が行われている)一水寮悠庵(昔、大工さんの寮だった建物)では、建物が生きていて、場が語っている。暮らしと展示はつかず離れずがよい。そのすりあわせが難しい。

陶芸では、自意識が焼けてなくなる。スリップウェアなどは雑器として作られたものだが、新しい表現はあまり試みられていないように思う。人が見えない仕事は退屈だと思う。自分がつくりたいものをつくるとき、作為は必ずある。人間だもの。無作為なはずがない。
今回ヘラ描きのタピストリーをつくった。(と、ここでヘラ描きの説明絵をホワイトボードに)。
糊は餅粉と糠と石灰をあわせてつくる。京友禅、沖縄の染色、出雲風呂敷など様々なものがあるが、それらは糊を媒体とした表現である。
表現したいという欲求があるが、職人というほど技巧を使いこなしていない。乏しい技法で自分は表現する。染物屋と言えないので、自分は卑下して染色家と言っている。

作品をつくるとき、時間をアテにしてはいけない。「今」が作品であり、「手を離した瞬間が作品の一番幸福な状態であるようにと心がけている。
絵だけ、文字だけ、絵と文字、思考は自分にとって同じである。モジリアニの絵のサインを見た時、絵と分かち難いと思った。どちらが時でどちらが絵でもよいという幸せな状態に私たちはなれる。
例えば東洋の「書」も、意味が分からないこともあり、建物や橋のように造形として見ている。毎日デッサンをして、100ページのデッサン帳が、今年すでに13冊目である。とにかく毎日描いていると、何かちょっと成長するから。ボールペンで、朝の5時に。
描くのはこういう感じのものを(ホワイトボード裏面に線描き)。そしてその線が顔に見えたら顔にして、文字(日付などを英語などで)を入れてみたりする。線が伸びたいように伸ばす。ラジオ体操のように描く。アルファベットも毎日。絵と字が一体になれるようだ。
「工芸とは何か」ということについて、柳の言葉に挫折したが結局自分に従ってやってきた。


[PR]
by youyouhibiki | 2017-10-02 00:10 | 美術 | Comments(0)

『ファッションとアート 麗しき東西交流』展を見て

e0098256_14574348.jpg

アリス・ベーコンの『明治日本の女たち』(みすず書房)は、渡辺京二の『逝きし世の面影』がお好きな方ならおすすめの本で、1888年と99年に来日した女性がつぶさに見た当時の日本、宮廷から農村までを観察し記録した本です。

昨日行ってきた『ファッションとアート 麗しき東西交流』展で見た幕末〜明治のファッション』を見ながら思い出したのは、この『明治日本の女たち』の一節でした。(以下引用:)

「将軍家が滅亡し、城と大名屋敷がなくなると、日本人のファッションもがらりと変わってしまった。有閑階級の豪華な生活がなくなると、華麗な花柄の着物の人気は廃れてしまった。もはや舞台以外で、きれいな刺繍をほどこした優雅な着物を見かけることはない。女性たちが季節ごとに装いを変えなければならないので、
自然の花そっくりの刺繍をほどこした着物を常に買いあげていた日本各地の大小の宮廷も消えていった。日本に来た外国人は、必ずと言ってよいほど知り合いの日本の女性に『どうして昔のような、美しい刺繍をほどこした豪華な着物を着ないのですか』とたずねる。答えは決まって、「もう大名屋敷がありませんから」である。日本女性の衣装の変化を説明するには、これで十分だと思われている。(7 城と屋敷での生活)
(もっとも著者はここに注を入れ、それは1890年の時点のことで、商業と産業が発展を遂げた10年後には、再び刺繍をほどこした着物が流行しつつあった、と述べている。)

明治維新のあとつまり従来の発注者がいなくなってから世の中がある程度落ち着いて新たな発注者が出てくるまでのたいへんな時代の様子を、女性の着物が見事に言い当てているような気がするのですが、今回の展覧会では、そのような時代にあって海外に隘路を求めた人々、商店、商社などのプロダクツが最初に展示されていたのが印象的でした。

さらに欧米に目を向けると、それまでコルセットで体型を整形するファッションから、それに比べるとかなりルーズな着物(今の私たちは、着物のほうがきついと言ったり、あるいは当時の着物の着方も違ったりですが)を取り入れたファッションへと変化させ、さらにまた1900年代に入ると、畳めば平面になる着物のようなドレスを、体(体型)の上にそのまままとうスタイルが流行したこと。

逆に日本では、ジャポニスムとして欧米で咀嚼されたものがその後、逆輸入され、もてはやされるという、まさに「麗しき東西交流」が当時なされたあたりを丁寧に展示していました。

以前、世田谷美術館で『ファッション史の愉しみ』展を見たのですが、コルセット→ゆったり の変化を宣伝する折、日本版画の影響を取り入れたポショワールを、それ以前のファッションプレートの主流だった銅版画のかわりに戦略的に用いたという解説を聞いたのですが、このようにファッションの流れを見ると改めて、ジャポニスムという時代のうねりが感じられるように思いました。

http://yokohama.art.museum/special/2017/fashionandart/

e0098256_14575274.jpg

[PR]
by youyouhibiki | 2017-06-24 14:58 | 美術 | Comments(0)

野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―

e0098256_22212382.jpg


   「ふふ」
   「くくっ」
   「へー、すごい」
   「こう来たか!」

練馬区立美術館へ野口哲哉展ー野口哲哉の武者分類図鑑ー
今まで観た中で最高に楽しく面白い美術展。おすすめです。
上のようなフィギュアのみならず、絵画も面白い。

e0098256_2294757.jpg

戦国時代に確かにあったような物語をでっち上げて
その絵を描いていたり…。

何もかもが楽しいので、また見に行こうと思っています。おすすめです。

e0098256_22214675.jpg

そして、帰ってからカタログを読んでいて気がつきました。
これは、資料として展示されているのではなく、
古書にインスパイアされて野口さんが製作したものだったのですね。

む、おぬし。やるな…。
[PR]
by youyouhibiki | 2014-03-11 21:53 | 美術 | Comments(0)

『殉教(マルチル)の刻印』

e0098256_0224458.jpg

昨日、練美で買った『殉教(マルチル)の刻印』(渡辺千尋著・長崎文献社)を
一気読みしてしまいました。
この本の原稿も展示されていて、興味を持ったのです。
2001年に小学館ノンフクション賞優秀賞を受賞していて、最近復刊されたました。

いったい1957年にセミナリヨで銅版画を彫ったのはどういう人物だったのか?
という前に、一つの謎が立ちはだかります。
版画は何種類かあるのですが、
1)
セヴィリアの教会壁画を模し、スペインからもたらされた銅版画が、
まずあったはずだと考えられる。
ヨーロッパに今も刷られたものがある。
イエスは手に白い鳩を持つ。
2)
日本でつくられた銅版画…原版なし。
そしてどういうわけかサイズが小さい(左右欠け)。
白い鳩がいない…これが今回の復刻のオリジナル。
一枚しか存在しない。
3)
中国で日本のものを模したという木版画。
サイズは1)と同じ。不思議なことに白い鳩を持つ。

ちょっとミステリーじみていますが、この謎解きをしないと、
復刻をする渡辺さんとしては釈然としない。
それで、いろいろなことを調べます。
当時のセミナリヨのこと。
印刷機や紙のこと。
当時のスペインやローマのこと。

……知らないことばかりでした。

さいごに、渡辺さんが出した推論は??
エングレーヴィングを実際にやる人でなければ分らないさまざまなことが、
つまり彼の、ビュランを使う「手」が推理したとも言える結末です。

e0098256_022267.jpg

渡辺さんは銅版画家で、装丁もしておられました
(小沢昭一の「日本の放浪芸」など、ご存じの方も多いはず)が、
1994年ころから執筆もしておられて、
だからすごくよい本になったのだと思います。
よくぞこの方が復刻してくださった、と、
そういう思いがいたしました。
[PR]
by youyouhibiki | 2014-01-29 23:51 | 美術 | Comments(0)

「渡辺千尋 復刻の聖母」展

e0098256_20473984.jpg

今日は、練馬区立美術館でやっている「渡辺千尋 復刻の聖母」展に行ってきました。
「古い銅版画を復刻した」ということしか知らないで行ったのですが、
展示によると、このような経緯だということがわかりました。

1)
元のものは長崎のセミナリヨで、二十六聖人殉教のころ作られた
日本初めての銅版画(エングレーディング)であり、
セヴィリアの大聖堂のマリア像を模しています。
絵の下の文字最後のところに(im Semo Iapo 1597 日本のセミナリオ1597 とあります)。
もう一枚、「聖家族」も当時のもの。

2)明治になって長崎で隠れキリシタンと出会ったプチジャン神父が、
ローマに一度戻る途中、マニラでこの二つの銅版画(刷られたもの)と出会います。
それを、ローマ教皇ピウス9世に献上したところ「これは日本に戻るべきものだ」
と言って返されたのです。
「セヴィリアの聖母」の下の余白に手書きのラテン語で
「Manstre te esse Matrem(汝の母たることを示せ)」、
「聖家族」の下に「Japoneneses benedicat Virgo Maria cum Matre et
Prole Pia(日本人を祝福し給え、童貞マリアおよび母仁慈(じんじ)なる子と共に」
と書き添えて。

3)
残念ながら大正時代ころ、「聖家族」は半分以上が破損した
(水かカビか何かでかな? 写真製版のものが展示されています)が、
現存している「セヴィリアの聖母」(これも展示は写真製版)を、
長崎出身で「ビュランの使える」渡辺千尋氏に復刻依頼が来ます。
氏は、二十六聖人殉教のあとを京都から長崎まで歩いたあと、復刻されました。

4)
今回の展示は、渡辺千尋氏の「セビリアの聖母」を軸とした回顧展でもあります。
16世紀の原画も展示されている。前衛的で幻影的な銅版画。
小沢昭一の本など、見たことのある氏の装丁した本も。
この作業によって「美術表現の核のとなる内なる何かを見出した」と、
パンフレットにも書かれているように、この復刻の前とあとでは、
やはり何かが違っているように思えました。

私は、子供の頃から聞いていた殉教の話や、
長崎でのプチジャン神父と切支丹との出会い、
コルベ神父のこと、原爆のことなどを聞いていたからか、
いろんなことが一度に胸に迫るほどの感動を覚えました。
2月9日まで。無料です。
[PR]
by youyouhibiki | 2014-01-28 20:50 | 美術 | Comments(0)

謹賀新年

e0098256_21182911.jpg

あけましておめでとうございます。

3日に、新年早々の東博詣りに行ってきました。

ちょうど和太鼓の演奏時間となり、
心身ともに響く太鼓の周波数に春を感じながら
聴くことができました。

本年もどのような素晴らしいものに出会えるか、
楽しみです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

[PR]
by youyouhibiki | 2014-01-05 21:14 | 美術 | Comments(0)

ファッションと経済と、編集者の情熱と

e0098256_20532646.jpg

今日は練馬区立美術館でやっている 「鹿島茂コレクション3 モダン・パリの装い 
19世紀から20世紀初頭のファッション・プレート」展のギャラリートークがあり、
鹿島茂先生のお話を聴きました。

先生のお話から自分用memo:
19世紀。
フランス革命の後、それまでは階級によって定まっていた服装が自由になった、
ところが革命で処刑しちゃっているから、ファッションリーダーだった
王妃さま、王女さまがいない!!
→そこでモード雑誌が登場。名編集者も登場。

ジュルナル・デ・ダム・エ・デ・モード 1797年創刊
編集者は元・修道士のピエール・ド・ラ・メザンジェール
クチュリエ+画家+彫り師+刷り師+彩色家の共同作業で良質なファッションプレートが
作られ引っ張りだこに。
舞踏会の時代ともなり、仮面舞踏会用に歴史的衣装や民族衣装のプレートなどもつくられる。

ラ・モード 1829年創刊
エミール・ドジラルダン編集 その後、雑誌を売却。
彼がいなくなると雑誌もすたれる=編集者がいかに重要であったか。

鹿島先生は、バルザックの研究から、彼が連載をしていた
ジュルナル・デ・ダム・エ・デ・モード に関心を持つようになったのがはじまり、
とのこと。
オークションのお話などもちらと伺う。
今回、1階に展示のランテガヴァルニらはこれらの雑誌で人気を博していた。

20世紀
その後、ファッション雑誌が形骸化してしまう時期の後、
100年後、2012年頃に黎明期のファッション雑誌を手にとった人たちが
次々に新しい雑誌を出す。
今回のメインのルパップマルタンマルティら若手画家に、
クチュリエの服を見たままではなく自由に絵を描かせ、
最高の素材で雑誌をつくる(お札に使う和紙を使用、etc.)。

→第一次世界大戦に一度途切れ、終戦の1918年ののち、1920年代の黄金期。
鹿島先生曰く、1920年代はすべてが自由ですべてが許された稀な時代。
それはルネッサンンスに並ぶ、とのこと。
このファインアート、集団製作の時代に、集団の無意識が
クリエートの方向に向った(これは、その時には分からなくて
後になって気づくことなのだけど)。

そして1929年、ウォール街の株暴落。無駄にお金を使うお金持ちがいなくなり、
集団製作は不可能に。終焉。
鹿島先生のお話は、漫画界や映画界の歩みを例にとられたり、
経済と文化の関係を話されたり、とても楽く興味深かったです。

印税の関係で、展示はできても印刷はできないものが多いので
「こういうものを展示しています」とあまり広告できないのだそうですが、
素晴らしいものばかりですので、
練馬区立美術館にお近い方はぜひ足をお運びください。
印刷関係者、書籍関係者、本が好きなみなさまには特におすすめです。

おまけは私のツボ:
『貴社の栄光と商品の高品質に常に配慮せよ! 瑕瑾(かきん)なければ、
貴社の利益は社会全体の利益となるにちがいない』
1924年、コクトーの惹句とマルタンの挿絵で、
1 広告代理店 2 コピーライター 3 デザイナー
4 石版工 5 彫師 6 写真製版工 7 校正刷り
8 植字工 9 印刷工 10 印刷機 11 クライアント
それぞれを描いている傑作です。



(上の写真はマルティの絵はがき)
[PR]
by youyouhibiki | 2013-07-27 20:34 | 美術 | Comments(0)

鹿島茂コレクション3 モダン・パリの装い展

e0098256_1221393.jpg

「鹿島茂コレクション3 モダン・パリの装い 
19世紀から20世紀初頭のファッション・プレート」展内覧会に行ってきました。

  【会期】:平成25年7月14日(日曜)から9月8日(日曜)
  【休館日】月曜日(ただし7月15日は開館、翌日休館)
  【開館時間】午前10時~午後6時※入館は午後5時30分まで

とても素敵です。ぜひ足をお運びくださいませ。


Martyについて気づいたこと:
これは以前から感じていたのですが、
フランスの子ども向けカテキズム(公教要理)や『聖書物語』に
Martyが挿絵をしていること。
通っていた幼稚園で見た絵本その他は、
それを真似て描かれただけだったかもしれませんが、
記憶の原風景の中に、確かに見た覚えがあるのです。


それとは別に、一つの発見:
Marty挿絵の『誘惑者』Le séducteurですが、
原作者ジエラール・ドゥーヴィルとはマリー・ド・エレディアのペンネームである、とのこと。
彼女と二人の姉妹(いずれも美人)について書かれた
『黒い瞳のエロス―ベル・エポックの三姉妹』(ドミニク・ボナ、筑摩書房)
を以前読んだことを思い出しました。
古本屋で見つけた黒い小箱から出てきた煽情的なポルノ写真に秘められた文学史上最大・最美の不倫。高踏派の詩人エレディアの美しい三人娘の生涯を軸に、ピエール・ルイス、レニエ、ダヌンツィオ、プルーストなど、ベル・エポックのパリに生きた人々の激越な生と死を描く絢爛たる絵巻。文学史上最大の不倫愛―。評伝文学の秀作。(amazonの本の紹介より)

Martyと彼女は終生よき友情で結ばれていたとのこと。

以前この本を読んだときには、あまり当時のことをよく知らなかったので、
もう一度読んで、ベルエポックのパリに浸ってみようと思っています。

(…それにしてもMarty描く女性の優美さ、清冽な色気は、
すべての本に遺憾なく発揮されているようです。)


おまけ:
Marty原作、挿絵のCallisto、Martyはこれをアニメーションにして成功を収め、
戦後、しばしば映画館の短編の時間や小学校などで上演された、と
カタログにあったのでググってみたところ、DVDがあるようです。
[PR]
by youyouhibiki | 2013-07-14 12:18 | 美術 | Comments(0)

まにまに

e0098256_10545364.jpg

今年に入って、高野切第三種のお稽古をしています。こちらは

あしひきの 山のまにまに 隠れなむ うき世の中は あるかひもなし

の一部ですが、「やまのまにまに」の踊り字がきれいです。
へー、踊り字ってもともとこんなんやったん…。

(「やまの万爾(=尓)〳〵」で、尓の右に「〳」、下に「〵」)

「仮名」を書くことに憧れて書道を習われる方が私の周りには多いのですが、
私は、実を言うとあまり興味がなかったのです。
でも、お稽古するようになって仮名の魅力、和歌の魅力に
かなり取りつかれています。
言葉と音と、文字のコラボレーション、よくもまぁこれほどまでに
完成された芸術を作り上げたこと…平安時代の方々尊敬!
(そして上手くなるためには一にも二にも練習あるのみ、ですね)
[PR]
by youyouhibiki | 2013-05-17 10:25 | 美術 | Comments(1)

一角獣を探しに

とうとう、行ってまいりました。

「貴婦人と一角獣」展
国立新美術館
2013年4月24日(水)-7月15日(月・祝)

36年ぶりの再会でした。
私という小さな時の流れと、
1500年頃に作られ今日まで美しいタピスリーが持つ時の流れ、
タピスリーの主題が奏でる時の流れ、
それに加えて『廻廊にて』(辻邦生)や『マルテの手記』(リルケ)、
先日読んだ『貴婦人と一角獣』(T・シュヴァリエ)に出てくる
登場人物の時の流れ…。
それらの一つ一つが記憶の中を水紋のように広がり、
至福の時を与えてくれました。

(詳しく書こうとすると言葉がこぼれていってしまいそうなので、
いつの日か文章におこしたいと思っています、
私がフランスで過ごした日々のことなども…。)

帰りには、いつも楽しみなミュージアムグッズ、
この缶が欲しくてチョコレートを買いました。
会期中に、何度か足を運ぼうと思っています。

e0098256_19521377.jpg
[PR]
by youyouhibiki | 2013-05-02 19:50 | 美術 | Comments(0)


本のこと、詩歌のこと、美術展のこと、and so on...


by youyouhibiki

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

about me

カテゴリ

全体
美術
詩歌(下記以外)
 連句・歌仙
本(下記以外)
 装幀・デザイン
 アルスのノートと本
 平安~鎌倉の文学
 芥川/片山廣子
 ポール・クローデル
 ウィンター/ディキンソン
音楽・演劇・映画
旅・散歩(下記以外)
 練馬/東京散歩
 鎌倉散策
 花遍路 豊島八十八箇所
写真
仕事
思う・考える
コルベ神父
つくる
衣食住
Dogs & Cats, etc.
子ども時代
未分類

検索

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2015年 07月
2015年 01月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
more...

記事ランキング

最新のコメント

コメントありがとうござい..
by youyouhibiki at 23:51
コメントありがとうござい..
by youyouhibiki at 22:54
古書通さま お知らせあ..
by youyouhibiki at 14:08
昨日、小町通に行きました..
by 古書通 at 08:31
dizire_san ..
by youyouhibiki at 00:04

画像一覧