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とんでもなく役に立ちました!

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『とんでもなく役に立つ数学』(西成活裕、朝日出版社)
書評が出ていて面白そうだったのと、
タイトルにつられて読みました。
「ほんとだな、ほんとに役に立つんだな」なんて、思いながら(^^)。

そして結果は……?

はい、ほんとうに役に立ちました。
今年度読んだ本のベスト1くらいになるかと思います!
                    >最近あまり本読んでないのはナイショ

教科書からリアルな世界へ。わかりやすくて誰でも使える!
本書は、「数学で世界をより良くしたい」と本気で考え、
実際に取り組んでいる東大教授・西成活裕が、高校生とともに、
数学を使って世の中の問題を解決していこうと、アイディアを展開していく
4日間の授業を収録したものです。

スローモーションで未来を予測する、
人間の複雑な行動をシミュレーションする、
身の回りのイライラ渋滞、人間関係のトラブル、
300万人メッカ巡礼の事故に立ち向かう--、
そんな"教科書からリアルな世界へ飛び出した、
数学の世界"をご案内します。

楽しくイメージをつかめる、大事なことだけ頭に残る解説。

公式が大事、無機質で機械的......そんな数学のイメージが
ガラリと変わります。

amazonの解説にはこのように書かれておりますが、
数式などのいわゆる「数学的」なところは最後のほう、
けっこう飛ばして読んでしまった。
だけど、考え方の道筋とか、そういうところがとても詳しく書かれいて、
ものすごく目からウロコだった。
人が何をどう考えてどう行動するか、ってのは案外分からない。
そこのところを、うんと分かりやすく教えてもらった、という感じかなぁ…。
そして、数学者・西成先生の考え方を知るにつれて、
自分自身を深く反省いたしました。

たとえば、私だったら「分からない」で片付けていることがいっぱいあるし、
「そんなのムり」とかすぐ思うし、だけどそれって

  考えてないんだよ、ちゃんと!!

ということに気づかせてくれました。


本を読んだあと、西成先生のhpなどを拝見して、
本の最後の方に書かれていた「ムダどり学会」なるものを知り、
う~ん、面白そうだから参加してみようかなぁ……。
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by youyouhibiki | 2011-08-28 22:38 | 本(下記以外) | Comments(2)

17番長命寺・46番教学院

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急に涼しくなった昨日、自転車を走らせて大泉学園の方に行きました。
17番長命寺は、たいへん大きなお寺で、江戸時代から参拝者が多かったそうです。
入って左には、このような奥の院があり、「東高野」として霊場になっています。

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天保4年の仏さま。掌(たなごころ)が厚くてゆったりしたお顔。
帰って調べましたら、あの有名な天保の飢饉は、この年(=1833)に始まり、
天保10年まで続いたそうです。
良寛さんが亡くなったのが天保2年、鼠小僧次郎吉が処刑されたのが3年、
天保8年ヴィクトリア女王即位、モリソン号事件、モールス有線電信機を発明…、などなど。
明治維新ももうすぐの頃の仏さまなのですね…。

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そしてこちらは「姿見の井」。この井戸に顔を映すと長生きするとか…。

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姿見の井の横の石碑。文字の感じからして江戸時代に建てられたと思うのですが、
石の切り出し具合と文字の按配がいいなぁ。

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実は入ったのが東門という小さい門でしたので、
正面の南大門に近づいてみました。すると、門の前後左右にいらっしゃる四天王、目がぱっちり。
写真は多聞天なのですが、どこか鉄人28号に通じるものが……。w
17世紀後半の作だそうです。

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可愛らしい菩提樹の実。このあと、大泉学園から東の方にある46番教学院をお参りし、
帰りは高野台から石神井川沿いに帰ってきました。
雨が降らなくてよかったです。やっぱり自転車はいいなぁ…。
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by youyouhibiki | 2011-08-21 12:04 |  花遍路 豊島八十八箇所 | Comments(0)

夏の門

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さっきから佇んでいたのは、山門の前。
私はそこを、入ったものかどうしようかと迷っていた。
「拝観謝絶」と、木の板に達筆な文字で大書されているのを見ると、
たとえ以前、庭師のおじいさんに「お参りならかまいませんよ」
と言われていたとしても考えてしまう。

とそこへ、作務衣を着たお住職と思しき方がひょっこり出てこられ、私に気づかれた。
お住職も私にびっくりされたようだが、その目は明らかに
「当寺に何かご用かな?」と問うておられる。

いったい何と言うべきか? 
私を責めて言っておられる訳ではないのだが、
一瞬、いたずらを見つかった子どものように焦ってしまい、
思わずこのように答えていた。

 「せ、蝉時雨を聴いておりました…」

我ながら気障である。茶坊主か?と自分にツッコミを入れたくなる。
が、同時にそれは事実でもあった。
杉の木立のそこここから、蝉の鳴き声が降るように聞こえていた。

と、お住職は身体を一歩後退させ、「どうぞこちらへもお入りください。
ここに入ってはタバコの吸殻を捨てる人も多いのでこのように書いていますが、
声を掛けて下さればいつでもお入りいただいてかまいませんよ」
と、中に招いてくださった上、
「ここは5時くらいから開けているのですが、
早朝などは特にいいですよ」とも。

というわけで、ちょっとびっくりしたけれど無事にお寺を拝観した私。
後になってつくづく思うのは、説明する(=正確に話す)ことだけが
最良の道じゃないってこと。
とんちんかんな答えにこそ、閉ざされた門を開く鍵がある、ってこと……


という締めくくりでいいだろうか?


あ、でも俳句や詩ってもしかしたらそういうものかもしれない……。
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by youyouhibiki | 2011-08-17 23:21 | 旅・散歩(下記以外) | Comments(0)

『長崎の鐘』初版本

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『長崎の鐘』 永井 隆著、日比谷出版社、昭和24年1月30日発行
『この子を残して』 永井 隆著、大日本雄弁会講談社、昭和24年2月15日発行

初版本をわざわざ買う趣味はないのですが、
『長崎の鐘』だけは初版本を見たいと思っていました。
そしてある年の西武デパート古本市で見つけました。210円。カバーなしです。

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原爆投下とその直後の長崎の様子を、放射能に詳しい医師・永井博士が書いた本です。
しかし、原爆のことが書かれていたため、最初はGHQの出版許可が下りませんでした。
そして、昭和24年になってやっと、

  「マニラの悲劇 Japanese Atrocities in Manilla
   連合軍総司令部諜報課
   Military Intelligence Division Supreme Commander
   of The Altied Powers」

という、日本軍のマニラでの行為を書いた報告書(写真入り)を
後半三分の一に載せるという、「抱き合わせ」のかたちで出版されました。

その後、『長崎の鐘』はベストセラーになるのですが、
同時に、「アメリカと妥協した」とも非難されるようにもなり、
また、カトリック教徒・永井隆の
  「原子爆弾が浦上に落ちたのは大きな御摂理である。」
という言葉が、その後の政治運動の中で非難されることにも
なっていきました。

そのあたりのことは、こちらのサイトに詳しく書かれています。

こういう問題は、難しいです。ですが私は、
『神と科学は共存できるか』(グールド、日経BP社)を読んで、
得心するところがありました。
グールドは、科学と宗教が、重なりあわず独立して存在しているが、
そのうえで互いに尊重すべき知的体系という関係にある、とみなした上で、
そもそも科学と宗教を「対立構造」に見立てることそのものが間違いであり、
愚かしい、と主張します。 同書、日経BPサイトより(

この本(『神は~』は、たまたま組版をさせてもらったのがご縁で読ませていただいた
本ですが、私のものの考え方に大きな影響を与えました。


多くの著作を、白血病の身体をおして書き上げた永井博士はというと、
「印税で桜の木を植えてほしい」と遺言され、
今も春になると「永井千本桜」と呼ばれる桜が見事な花を
咲かせているのだそうです。
花に託された博士の願いが何であったのか、
きっと今も花が語ってくれていると思います。

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さて、話は変わります。
私には大叔母(父の従姉)があり、今も88歳くらいで健在。
カトリック修道院に若い頃入った「シスター」で、今は鎌倉の修道会に
身を寄せています。

去年、その大叔母をお見舞に行ったとき、たまたま『長崎の鐘』の話が出ました。

大叔母は、戦後まもなく、マニラの修道院に派遣されました。そして大叔母曰く、

  「ちょうど行く前に『長崎の鐘』が出て、その中にあった「マニラの悲劇」を
  読んでいたからよかったの。
  修道院だから、あちらのシスターたちも何もおっしゃらないんだけど、
  英語の先生(男性)は、明らかに日本刀で切られたみたいに左腕がないし、
  露骨ではないけれど日本人にはよそよそしくて、ああ、これはやっぱり
  「マニラの悲劇」みたいなことが…って、実際に思って…。
  だからあの本を読んでからマニラに行って、ほんとうによかった。
  そしてね、そうこうするうちに…。」

と言いながら、大叔母が手を振り上げたので、机の上の麦茶がこぼれ、
話は中断、そのまま別の話になってしまった。

おそらく、どういう経緯からは知らないけれど、マニラのシスター方と
大叔母の心の垣根は、次第に消えていったようでした。
それがどういう経過でなのか、そこを知りたいと思っているのですが、
目下のところ分かりません。


近いうちにまた、大叔母のお見舞に鎌倉に行こうと思うこの頃です。
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by youyouhibiki | 2011-08-08 08:13 | 本(下記以外) | Comments(2)

板橋は宿場町(18番・71番・88番・49番・82番)

18番、71番、88番は中山道沿いのお寺です。
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これが地名のもとになった「板橋」。

近くの
18幡場山 大聖寺  文殊院 板橋区 仲宿28-5
には、延命地蔵さま。足腰にご利益があるとか…。↓
また墓地には遊女の墓もあるそうです。
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どんどん賑やかになる商店街を通っていくと、
71成田山 遍照寺 板橋区 仲宿40-7
が、路地の奥にあります。↓
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門構えもない小さなお寺です。ですがなんでも、
この路地の辺りはその昔、馬つなぎ場として使われていたのだそう。↓
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途中に馬頭観音と馬の碑がありました。
写真ですと読みにくいですが、右の碑には「鹿毛馬 瀬川」と書かれています。
馬主さんがきっととても愛した馬だったのでしょうね。
(「遠野物語」の、馬を恋する娘の話もそうですが、
日本人の生活の中での馬のこと、もっと知ってみたいと思います。
馬の名前にも興味があります。
先日、宮中から伊勢神宮に贈られた神馬の名前が「空勇号」。
「草音(くさおと)」という名前の神馬もいるそうです。素敵な名前…。
平家物語には「薄墨」という馬にまつわる話が出ていましたね。)
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それにしても街道と言えば旅。だから馬と遊女なのかぁ…。
人々の営みと道の持つ切なさを、思いがけず垣間見たような気がいたしました。

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88如意山 観明寺 板橋区 板橋3-25-1 ↑
出世不動さまがいらっしゃいます。
出世ご希望の方はぜひお参りくださいませ。
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18幡場山 大聖寺  文殊院 板橋区 仲宿28-5 ↑
こちらは、熊野長交差点近いお寺。
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宝塔のまわりに蓮の葉が揺れています。
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「無縁一切精霊」、よい言葉をひとつ、覚えさせていただきました…。


時間なくて通り過ぎただけのお寺はこちら。
82医王山 薬円寺  西光院 板橋区 南町31-1
とても美しいお寺でしたので、改めて伺いたいと思っています。
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by youyouhibiki | 2011-08-05 22:25 |  花遍路 豊島八十八箇所 | Comments(0)


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