階段 その2

e0098256_942629.jpg

レトロな消防署(出張所)。
1933年(昭和8年)に竣工。
昔は塔に上ると、周りが一望できたとのことです。
e0098256_9354678.jpg

その後、桂坂から泉岳寺方面へ。
e0098256_9363421.jpg

四十七士のお墓にお参りしたのち、
キリシタン殉教の地札の辻へ。
e0098256_9392573.jpg

そして左奥にあるエレベーターで山上へ通り抜け。
再び桂坂方面へ歩いていると幽霊坂がありました。
e0098256_9501888.jpg

この辺り、縄文時代から栄えて?いたそうです。
今は沖の方へ埋め立てられていますが、昔は第一京浜が
海際だったそうなので、水があって高台で、
暮らしよかったのでは?と想像されます。

ちょうど五反田行きのバスが来たので、
乗って帰りました。
よく歩いた一日でした。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-04-21 09:43 |  練馬/東京散歩 | Comments(0)

目白から下落合へ

朝から階下で工事。
ドリルの音に追い出されてバスで目白へ。
e0098256_9183264.jpg

まずは古道具坂田さんでしばしおしゃべり。
「何でも自分の目で選ばなくては」と常々おっしゃる
坂田さんの言葉は、美術の好みのみならず
人生についても言えることかと…。

e0098256_919051.jpg

中村彝記念館の、油絵の具の残る椅子。

椅子はそこに座る人によって椅子になるのかもしれず、
主がいなくなってもその人のかたちを
記憶しているのかもしれない。

e0098256_9191235.jpg

建て替えられたとは言え、当時の面影を残しているらしい。天窓。

e0098256_9212697.jpg

七曲り坂を降りて薬王院へ。
毎年ゴールデンウィークの頃に行くと遅すぎるのだが、
今年はちょうどいい花見頃。
四月中がおすすめ。

そしてまたバスで帰宅。
工事は終わっていた。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-04-20 09:22 |  練馬/東京散歩 | Comments(0)

コンドルさん

e0098256_2232886.jpg

以前神保町で買った「東京人」バックナンバーの「コンドルさんの謎。」(1997.9)
が面白かった。
明治10年に来日、お抱え外国人として鹿鳴館、岩崎邸、三菱一号館、ニコライ堂、
旧古河邸など多くの西洋建築を設計施工したコンドルさん。
鹿鳴館こそ今はないけれど、東京の町を歩くと、あちらこちらでコンドルの建築に出会う。
当時、ラフカディオ・ハーンのように多くの外国人が自国が住みにくくて
日本にやってきたなか、コンドル(1852−1920)は建築をイギリスで学び、
当時の日本ブームから日本に関心を寄せて来日した。

当時の日本では、花柳界の女性としかつきあうすべがなかったようで、
新橋の芸者さんとなじみになり、女の子が生まれる。
しかし、その芸者さんと一緒になることはなく、その子は深川のほうへ
里子にやられる。

その後、日本びいきのコンドルさんは日本舞踊を習い、
稽古をつけてくれていたくめさんと結婚する。
くめさんは、明治の女というのかよく出来た人で、里子にやった
コンドルの娘を手をつくして探し出し、引き取った。
この子はるは、その後アイ子と呼ばれ、東洋女学館で学ぶようになる。
「東京人」によると、「深川のスラムに育った」ということだが、
このアイ子さん、さすがコンドルの娘と言うべきか、探し出されたときは
「腰に綱を巻いて、大きな体の、混血の女の子が、
男の子を引き連れて裸同然で走り回っていた」という。
(「下町のナポレオン」と言われていた、って書いてあるけど、ほんま??)
東洋女学館ののち、ブリュッセルに留学し、帰路の船中で知り合った
スウェーデンの海軍中尉にプロポーズされ、結婚。夫の任地シャムに赴いた。

e0098256_22351891.jpg

コンドルは、設計料その他についてはきっちりお金を取る主義だったが、
そのお金は、河鍋暁斉に弟子入りして日本画を学んだり、
歌舞伎を観たり、また、それらの後援をする「パトロン」というより、
「旦那衆」となって日本文化にお金をつぎ込んだという。
落語をローマ字で書いたものも遺されており、日本語も流暢で、
さらに落語をよく理解しようとしたようである。
e0098256_223303.jpg

へーっと思ったのは、
「コンドルは、煉瓦や、ペンキ屋、漆喰屋、石屋…など建築に必要な
全部の職人たちを集めて『コンドル会』というのを作っていた。
ふつう、建築家が施行を兼ねるのは本当に大変なことなのに
どうしてコンドルはできたかというと、全員がいつも自分の知っている
職人だったから」(39ページ)

西洋建築を観るといつも思うことに、技法がまったく違う建築を、
職人さんたちがよくまぁきちんと作り上げているなぁ、
ということがあるのですが、その謎が解けたように思いました。

「コンドルは決してひねくれて日本に来たのじゃないし、
無理して日本にしがみついていたわけでもない。
ビジネスもしっかりやる、きちっとお金も取る、それを日本趣味、
写真や自動車の趣味など、あらゆる活動で発散していくという
魅力的な人物だった…」(同49ページ)

やがてコンドルは大正9年67歳のときに脳軟化症となる。
妻くめが必死に看病するうち、看病疲れで彼女のほうが2ヶ月後に死亡。
その11日目にコンドルも息を引き取った。お墓は護国寺にあるという。

写真は旧岩崎邸庭園、コンドルと娘アイ子(はる)、ニコライ堂
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-30 22:36 |  練馬/東京散歩 | Comments(0)

久しぶりに

        *

    薔薇の騎士が携えた
    奥方さまからの手紙
    お茶会の招待状でしょうか
    フラクトゥアが読めませんの
    ですからどうぞ連れて行って
    銀の薔薇が匂います

        *

ついついこのように書いてしまったのは、
『死の都』@新国立劇場を観にいく嬉しさからでした。
ポスト・プッチーニともポスト・R.シュトラウスとも言われ、
亡命後はハリウッドで映画音楽を作曲した
コルンゴルト23歳時のオペラです。

        *

e0098256_0532673.jpg

e0098256_0482624.jpg

UCLAが独英のMET台本をアップしてくれていたので
Youtubeを聞きながら英語の方を読んでから行きました。
久しぶりに見たフラクトゥアです↑。

        *

原作はローデンバックの『死都ブリュージュ』。
中世をそのまま遺す古都ブリュージュで、
亡き妻マリーの面影と暮らすパウル、
そこに現れる妻にそっくりなダンサー・マリエッタ。

『死の都』の中にはメロディアスなアリアがいくつもありますが、
これは第1幕でマリエッタが歌うアリアです。
(そして実はパウルとマリーの思い出の歌でもある…。)

妻が生きていると頑に思い込みたいパウル。
現実(生の世界)と幻覚(死の世界)が入り乱れますが、
最後、パウルはブリュージュから出て
一人で生きることを選びます。
マリー(幻影だけど今回の演出では登場する)
の額に長く別れの口づけをして家を出ていくパウルの姿に、
深い情感を感じてウルっとなりました。

        *

そしてそればかりではなく—、
舞台での生者と死者のやり取りを観ているうちに、
私自身も遠い昔のことを、
オペラが命だった父のことや当時の様々な出来事を思い出し
胸がいっぱいになりました。
また懐かしい人々に会うために、そう度々でなくても
劇場に来たいと思ったのでした。

        *

      生者と死者が綾なす布を
      それぞれの国に納めはしても
      ときどき取り出して
      広げましょう
      浮き島にも似た舞台の上に

        *
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-28 00:56 | 音楽・演劇・映画 | Comments(2)

『覚書 吉野登美子』のこと

  
  この虹をみる わたしと ちさい妻、
  やすやすと この虹を讃めうる
  わたしら二人 けふのさひわひのおほいさ
             (虹『秋の瞳』)
 
   
 
八木重吉の詩をお読みになったことがありますか?
吉野登美子さんとお聞きになっても、
ご存じでない方がほとんどかもしれませんが、
たとえば八木重吉のこの詩に出てくる「ちさい妻」が、
吉野登美子さん(当時は八木登美子さん)です。


早世した八木重吉のこと、
遺された二人の子どもたちのこと、
八木重吉が遺した詩のこと、
のちに再婚した吉野秀雄という歌人のこと…、
詩歌とともに生きたこれらの方たちのことを、
吉野登美子さんが書かれた『琴よしずかに』と
『わが胸の底ひに』を中心に、
『覚書 吉野登美子」としてまとめました。

e0098256_2121156.jpg

京都の恵文社一乗寺店さんのお店やウェブサイトでも
販売していただいています。

ブログにも書いていただいております。

多くの方に手にとっていただければ、
お読みいただければ幸いです。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-17 21:05 | 本(下記以外) | Comments(2)

世田谷文学館へ

e0098256_2231020.jpg

世田谷文学館
「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」を
やっているというので、行ってきました。
世田谷文学館は、以前からいろいろと気になるテーマの
展示をされていたのですが、行くのははじめてでした。

京王線芦花公園駅から歩いて5分のところにあるというので
歩いていると、なんと「ウテナ前」というバスの停留所が!!
そうです、この一体は昭和の時代からよく知っている化粧品会社
「ウテナ」の本社があるのです!!
会社名がバス停になってることに感動!!
しかも子どもの頃、ウテナというのは電報略文の一つだと
思っていた私ですが、今ではもちろん知っています。
花のうてなことなのです(HPこっそり見ました)。

e0098256_2155168.jpg

写真の立派なお屋敷(しかも蔵=金庫?!)を曲がると世田谷文学館なのですが、
こちらもウテナ創立者のお屋敷跡とか…。
世田谷文学館からお庭を見る事もできて、梅や鯉がきれいでした。

そんなこんなで、とても楽しく
「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」を
見てきました。

余談ですが、うちの長男は中学高校のときに
まったく本を読まない子で心配だったのですが、
あるとき私の持っていたクラフト・エヴィング商會の
『ないもの、あります』を見つけてすっかりハマってしまい、
この本を飽きることなく何十回も読んでいたのですが…
そのうちほかの本も読むようになり、
30歳を越えた今では仲間うちで「読書家」で通っているほどの
本好きになりました。
クラフト・エヴィング商會さんに感謝しております。

ともかく、そんな本を読まない子を読書家にしてしまうだけあって、
展示もとっても楽しいものでした。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-16 22:01 |  練馬/東京散歩 | Comments(0)

野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―

e0098256_22212382.jpg


   「ふふ」
   「くくっ」
   「へー、すごい」
   「こう来たか!」

練馬区立美術館へ野口哲哉展ー野口哲哉の武者分類図鑑ー
今まで観た中で最高に楽しく面白い美術展。おすすめです。
上のようなフィギュアのみならず、絵画も面白い。

e0098256_2294757.jpg

戦国時代に確かにあったような物語をでっち上げて
その絵を描いていたり…。

何もかもが楽しいので、また見に行こうと思っています。おすすめです。

e0098256_22214675.jpg

そして、帰ってからカタログを読んでいて気がつきました。
これは、資料として展示されているのではなく、
古書にインスパイアされて野口さんが製作したものだったのですね。

む、おぬし。やるな…。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-11 21:53 | 美術 | Comments(0)

「ドストエフスキーと愛に生きる」

「考える人」編集長さんの記事を読んで、
とても観たくなって「ドストエフスキーと愛に生きる」に行ってきました。
翻訳家スヴェトラーナさんは、とても魅力的で、
目の光に知性の深みを感じました。
やっぱりあのお歳でドストエフスキーを読み、翻訳する凄さ、
知性も体験も半端じゃありません。
映画については、編集長さんの記事をご覧いただければと思います。
すてきな映画でした。

ところで、ドストエフスキーを女性が読む(読み込む、と言ったほうが正しい)、
ということから、私は志村ふくみさんの『白夜に紡ぐ』(人文書院)を
思い出していました。
志村さんが84歳の時に出されたこの本を読んだときも、
ドストエフスキーを読む態度に圧倒されたもので、
読書がまさに精神の葛藤であることを思い知らされましたが、
奇しくもほぼ同じ年代の女性であることに、
お二人の親和性を感じます。

「テクスチャーとテキスタイルの語源は同じ」と言いつつ
布や刺繍を愛されるスヴェトラーナさんと、染織家の志村ふくみさん。
このお二人が、ドストエフスキー文学の根源にあると思われる
人間の罪や醜さ、惨たらしさの中をともに生き、葛藤し、共に戦い、
さらにおこがましくも言ってしまえば
光や救済とも言うべき何らかの解答をそこに読み取ろうとして
おられるようにも思いました。
(そして、翻訳されたものや染織自体が、その過程であり結果でもあるような…。)

80歳を過ぎたお二人の姿に、私の今まで想像していた老いの生き方と
まったく違うものを感じ、震撼としております。
[PR]
# by youyouhibiki | 2014-03-08 22:33 | 本(下記以外) | Comments(0)


本のこと、詩歌のこと、美術展のこと、and so on...


by youyouhibiki

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

about me

カテゴリ

全体
美術
詩歌(下記以外)
 連句・歌仙
本(下記以外)
 装幀・デザイン
 アルスのノートと本
 平安~鎌倉の文学
 芥川/片山廣子
 ポール・クローデル
 ウィンター/ディキンソン
音楽・演劇・映画
旅・散歩(下記以外)
 練馬/東京散歩
 鎌倉散策
 花遍路 豊島八十八箇所
写真
仕事
思う・考える
コルベ神父
つくる
衣食住
Dogs & Cats, etc.
子ども時代
未分類

検索

以前の記事

2017年 07月
2017年 06月
2015年 07月
2015年 01月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 01月
more...

記事ランキング

最新のコメント

コメントありがとうござい..
by youyouhibiki at 23:51
コメントありがとうござい..
by youyouhibiki at 22:54
古書通さま お知らせあ..
by youyouhibiki at 14:08
昨日、小町通に行きました..
by 古書通 at 08:31
dizire_san ..
by youyouhibiki at 00:04

画像一覧