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連句ルネサンス?

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この1ヶ月くらい、私生活では俳句のことしか考えないくらい
俳句にはまってました。
読む本も、俳句の本ばかり。

俳句上達法とか句集とかいろいろ詠みましたが、
自分の俳句がよくなる以前に、ちょっと俳句と連句のことで気づいたことがあります。
 
正岡子規が従来の連句の発句だけを俳句と名付けたのは有名ですが、
その影響か明治に入ってから連句人口は激減しました。
一時、連句というとちょっと軽蔑されていた感無きにしもあらずです。
 
ところが最近の歌人、俳人の方々はずいぶん連句をされるようになっているのですね。
長谷川櫂氏はかなり前から連句の指導を若い方たちにしておられますし、
正木ゆう子の『夏至』(春秋社)あとがきによりますと
(前略)今回も前句集同様、句集に一般的な編年体にせず、敢えて言えば、
連句の構成をわずかに意識した。
「恋の座」を設けたのもそのひとつ。この時期、同人誌「紫薇」において、
眞鍋呉夫さんとの両吟の機会をたびたびいただいた。
新宿の喫茶店で半日をかけて連句を巻くとき、
私たちが俄然張り切るのは恋の座だった。(後略)
と書かれています。
 
正木さんの俳句はたとえば

  水の地球すこしはなれて春の月

  はつなつの馬五次元をこころざす

などが有名ですが、『夏至』の「恋の座」に含まれている

  月の出や草泊まりしてふしてみたく

も最近評判になっており、私も好きな句です。

(草泊まりとは、阿蘇の周辺で初夏に草を刈ったあと小屋に泊まること)

  注:コメントでお教えいただきまして、初夏に とありますが、「草泊まり」は仲秋の季語なのだそうです。
    訂正いたします。おかげさまで月の句の奥行きを感じることができました。2018年1月)

思うのですが、俳句を作ろうとするとどうしても自分と自分の目で見たことを
読みこむことになりがちなのか、と。
連句だといろいろなシーンを詠んでいくので、それを俳句に応用すると、
俳句の幅が広くなるのではないでしょうか?

などと、いっぱし生意気なことを申し上げましたが
実作がともないません。俳句の道はるかなり、です。
by youyouhibiki | 2009-11-12 17:58 |  連句・歌仙


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