タイム・スリップ
20日、お天気もよく暖かかったので、
かねてから行きたいと思っていた一葉記念館へ行ってきました。
一葉さんがなんとか家族を養わねばと移り住んだ吉原近くの竜泉、
そこで小間物屋を営みながら、ときには遊女に恋文書いてと頼まれ、
上手く書きすぎても、なんて思ってちょっと間違った字を書いたりなんかして、
そのとき見聞きしたことがベースになって後に「たけくらべ」が出来るのですが、
記念館はそんな住居地のすぐ近くにあります。
お昼過ぎに江戸川橋の得意先に納品したのち、
雑司ヶ谷の図書館で自転車を預け、都電で三ノ輪まで約1時間。
電車の中で、古い装幀の「たけくらべ」を読んでいると、
私は三ノ輪へ行くのか「たけくらべ」の世界へタイムスリップするのか
ちょっと分からなくなります。
そんな電車に揺られて三ノ輪に到着。
以前、K先生に三ノ輪で昭和通りと明治通りが交差して、
そこが昭和通りの終点、そこからは(東京から見れば)日光街道になります、
と教えていただいたことを思い出して写真を撮る。
そして一葉記念館へ。
それから「たけくらべ」にも出てくる酉の市で有名な鷲神社と吉原神社へ行く。
実は旧・吉原、現・千束は風俗の街、そこをつっきると早かったのだけど、
午後4時のその辺りをおばさんと言えども女子が通るのはきつく……
そのきつさが「たけくらべ」の世界なのだと思う。
それを感じるだけでも行ったかいがあったかもしれない。
本郷菊坂からこの地に引っ越した一葉さん、度胸あるなぁ……。
一葉記念館へ行く前に行った浄閑寺は、いわゆる投げ込み寺。
そこに葬られた遊女の平均年齢は21歳だったと言う。
子細は分からないが顔のないお地蔵さまは
これ以上この世を見たくないという遊女の気持ちだったのか
お地蔵さまも遊女のつらさを見るにしのびなかったのか…。
この分かれ道は浄閑寺前。右へまっすぐ行くと吉原大門。
by youyouhibiki
| 2010-01-23 23:09
| 酉の市/樋口一葉
本のこと、詩歌のこと、美術展のこと、and so on...
by youyouhibiki
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