『通訳ダニエル・シュタイン』
『通訳ダニエル・シュタイン』 リュドミラ・ウリツカヤ/著 前田和泉/訳
ここには、20世紀の歴史に秘められたドラマがあり、愛と驚きと感動がある!
奇跡的にホロコーストを逃れ、ゲシュタポの通訳として働きながら
300人のユダヤ人を逃亡させた若者は、カトリック神父となってイスラエルへ渡った。
すべての人に惜しみない愛情を注ぎ、
命を賭けて寛容と共存の理想のために闘った一生。
実在のユダヤ人カトリック神父をモデルにし、
21世紀を生きる勇気と希望を与える長編小説。 (新潮社HPより)
上下巻あるので読もうかどうしようかと思ったのですが、
こちらのブログ読んで読むことにしました。
でも、読み始めたら止められなくなり、結局一気読みしました。
この小説のすごさは、主人公のモデルになった神父もさることながら、
リュドミラ・ウリツカヤというソ連の作家が、
自国がかつて攻めた第二次世界大戦中のポーランドのことを書き、
その後のポーランドのユダヤ人(世界中に散らばった)の
生活と心の問題を描き、
現代のカトリックとユダヤ教のことを書き、
イスラエルという国のことも書いているところにあると思います。
彼女は、
いったいどのように情報を集め、それを分析し、小説に仕立て上げたのか?
また、宗教がずっと禁じられていた国で育った(おそらく)この作者が、
どうして宗教と宗教家と宗教国について書こうと思ったのか…。
ウリツカヤについては本のあとがきや上のブログなどに書かれていますが
それ以上のことは日本語のHPではあまり分からず、
とはいえロシア語のHPでは手も足も出ません。
そのうちもっといろいろ分かるといいなぁ…と思っています。
by youyouhibiki
| 2010-05-04 22:42
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