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堀田善衛とジブリの『定家と長明』

最近、旅行してないせいもあって、独り言が
「どっか行きた~い!」になってました。

そこで今日は遠出を敢行。
横浜近代文学館で開催中の
スタジオリブリが描く乱世。堀田善衛展
を観に、横浜まで行ってきました。
招待状くださったCさん、ありがとうございます。>感謝

作家・堀田善衞は、「広場の孤独」「漢奸」ほかの作品で1951年度下半期の芥川賞を受賞、
以後世界中の戦乱・争乱の渦中における人間を冷静にみつめ、
国家や宗教と人間の自由や自立をテーマとした多くの作品を発表しました。
神奈川近代文学館では、堀田とその御遺族から関連資料の寄贈を受け
「堀田善衞文庫」として保存しています。
本展は、「乱世」をキーワードとして2部構成で展開。
堀田の作品からさまざまな刺激を受けてきたスタジオジブリが
アニメーション映画化を試みるイメージ展示と、
原稿、書簡などによって作品の背景を紹介する文学展示で構成し、
その力強いメッセージを広い世代にアピールするものです。

◇会  期 2008年(平成20年)10月4日(土)~11月24日(月・振休)
       休館日は月曜日(10/13、11/3、11/24は開館)
◇開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
◇会  場 神奈川近代文学館展示室


一部では堀田善衛の書いた本(詩・小説・論考など)や原稿、
書斎の再現、写真パネルなど。
堀田善衛の作品は、『定家明月記私抄』と『方丈記私記』しか
読んでいないので、多くの作品に圧倒されました。
少しずつ読んでいければと思うものばかり。。。

あと、映画『モスラ』の原作は『発光妖精とモスラ』と言い、
なんと 中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の原作だということを
今回の展示で知ってびっくりしました。
(これは、みな知っていることなのでしょうか?)

二部では、堀田善衛ファンの宮崎駿とスタジオリブリが
(というのも、鈴木敏夫さんも宮崎さんからの流れで、堀田ファン
堀田作品とくに『定家明月記私抄』と『方丈記私記』を読み込んで描いた
『定家と長明』という映画のコンテが展示されています。
(映画そのものは、出来ていないし、今後つくられるかどうかも不明??
つくってほしいものですが!!)

定家や長明、後鳥羽院、藤原俊成らをどのようにとらえ、
描いているか(背格好や表情、何をどう話すかなども含めて)が
面白かったです。

帰りは文学館で売っていた『時代の風音』…堀田善衛、司馬遼太郎、宮崎駿の鼎談集、
1997年刊、朝日文庫…を読みながら帰ってきました。
ソ連崩壊後、あの頃、世界はこうだったんだなぁ。。。と思い出しながら
(でも、現代もその延長のたかだか20年)、
イスラムについて言及しているあたり、多少予言的でもあり、
株価暴落の現在を、堀田・司馬両氏が生きておられたら
どう言われるかと思いつつ、
乱世というのはいつの世にも起こるもので、
鴨長明さん、堀田さんはじめとして多くの人が乗り越えてきたものだしね。。。と
多少の心構え(?)も出来たりして。。。??
by youyouhibiki | 2008-10-25 20:38 | 思う・考える


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